単身向けの新築分譲マンションが中古になった時に。

今日も営業途中で車内から分譲マンション建設現場の看板が目に入る。

住宅ローンアドバイザーの立場からすぐにその面積がすぐに引っ掛かる。

通常50㎡以上の専有面積がないと取り扱わない銀行が多いので

果たしてこの物件の場合には新築購入時には提携銀行で購入はできると思うのだが一度住んで売却する際には当然中古物件となる。

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その時に都市銀行、地方銀行、信用金庫、JA等のなかでいくつの銀行が融資を出してくれるのか。

40平方メートル以上なら融資する銀行も過去には問い合わせて可能なところもあったが

さすがに34平方メートルとなると通常の住宅ローンの利用は難しいのではないかと思ってしまう。

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私自身も過去に38㎡の1LDKの物件を会社で買い取り再度販売した際に大変、ローンの斡旋に苦労した経験がある。

その時は、まず大手仲介会社からお客様の紹介があって契約まで行ったのだがその大手の仲介会社が融資を付けることが出来ない。

買主の属性は年収が700万円近くあって問題ないのに物件の平米数が小さすぎるため3行に折衝されたようだが全て否決となる。

さらに別の不動産会社の紹介でお客様が見つかり別の金融機関3行に当たるもまたしても承認を頂けず。

この中途半端などっちつかずの専有面積の分譲マンションは実際、途方に暮れた。

仲介会社のベテラン営業マン(社歴30年選手)などに聞いても分からないという。

どう頑張っても住宅ローンで40平方メートル以下は無理やろ~!とのこと。

その後、あるノンバンクを紹介してくれたある男前営業マンがいた。

ここやったら何でも通るでしょう!

ほんまかなと思いながら、コンタクトを取って詳細を聞いてみた。

一度必要書類をご用意いただいて申込みしてみてくださいという。

平成3年の物件で38㎡の大阪市内の物件。駅からも徒歩5分の新耐震基準の何ら問題のない適格物件である。

価格は930万円で販売。本人が200万円は用意できる話であるが要は700万円がどこの銀行からも出てこない。

実際これで7行目になる話なのである。

その銀行とは「セゾンファンデックス」です。

融資期間は15年、金利は当時で4%で その名目も住宅ローンだったように思う。

金利が4%と融資期間も15年と通常よりは短いが59才の方だったために短くされた可能性は高い。

今日の立て看板を見てあの日の針の穴を通すような融資を思いだしてこれを買った人の将来の展開に思いを馳せた。

出口戦略とか不動産の世界ではとても重要な要素だが、中古物件になって売却の時の所有者さんのことを考えてしまう。

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